発達障害の二次障害


二次障害とは、もともとの障害ゆえに起きてしまった二次的な問題のことです。

 

発達障害は、障害の特性(感覚や感性の違いなど)から対人関係でのコミュニケーションがうまく取れず、いじめの対象になってしまうことが多い現状があります。その体験が心の傷になってしまう上に、発達障害がある方はそうでない方より余計に頭から離れにくくなるようです。それが原因で発症した対人恐怖、パニック、フラッシュバックなどのPTSD症状、うつ、自傷行為などが二次障害です。

 

そのときの記憶(特にバカにされたなどの嫌な記憶)が忘れられずに苦しみます。周りは「いつまで言ってるの?」「いい加減忘れなさい」と言いたくなると思いますが、脳の特性からそれがとても困難なのです。


発達障がいの脳の特徴


発達障がいを持つ方の脳は<切り替え>がなかなかうまくできません。脳の血流をみると前頭葉の血流量が少ないことがわかっています。前頭葉は、様々な情報を組み合わせて今一番適している行動を取る判断をする、学習や思考など創造活動をつかさどり、喜怒哀楽など感情の統合も行っている部位です。この部分に充分な血流がないためそれらの機能がうまく働かず、様々な場面で切り替えが難しいのではないかといわれています。

 

発達障害の方がトラウマを抱えると、記憶の切り替えもうまくいかないため、フラッシュバックを起こす確率がとても高いです。子どもの頃に受けたものを大人になっても引きずってしまっている場合も多いです。

 

もちろんトラウマ記憶自体がそういうものなので、健常者の方でもフラッシュバックは起こすのですが、発達障害のは方はそれがさらにガンコな印象があります。ご本人は相当に苦しいと思います。


こびりついた辛い記憶にFAPを使います


発達障がいの診断があった方で、辛い記憶が鮮明に出てきてしまったり、その記憶に支配されて身動きが取れなくなっていた方にFAP療法を数回行ったところ、それまで昼夜を問わず出てきていたフラッシュバックが劇的になくなっていきました。生活に出ていた支障も解消され、自分の道を選択しなおすことまで出来る様になりカウンセリングを卒業されていった方もいらっしゃいます。

お子様がからかわれたりいじめられたりして学校に行くのが怖くなってしまった場合などにもFAP療法は効果があります。辛い出来事に出会ってから早めに受けていただいたほうが早く解消されます。


発達障がいは最近ようやく認知度があがり、理解され始めました。支援の手が大きな波になってきています。自治体、社会福祉法人、NPO法人のほか、教育系企業の参入も急激に増えてきています。それはとても嬉しい動きですね。