うつ病

このページでは心因性のうつ病について症状や原因とともに、私自身がこれまで15年以上うつ病の方と接しお話を伺ってきた経験から、うつ病をどうとらえ、何を大事にしながらアプローチしているかを書かせていただいています。

 

精神疾患はみなそうなのですが、うつ病も心と体からのSOSだと感じています。iカウンセリングでは、病気を通して心と体がご自身に向けて送っている〝声にならない声”に耳を傾けていきます。そしてクライエント様の心があたたかな安心感と自信で満たされ豊かな人生を歩んでいけるようサポートいたします。

 

この安心感と自信はご自分で育てていくことができるのです。

 

【原因】

心因性のうつ病の原因として大きく①ストレス ②睡眠不足 ③トラウマ が挙げられます。脳は睡眠によって疲れを取り、記憶の整理をしてまた動くことができるようになるのですが、これらがあると休まらず疲労がたまり、動けなくなってしまいます。

 

私見ですが、うつは『脳が省エネモードに切り替わる』という状態で、できるだけ消耗を防ぎ体を守ろうとしているから起きてくると捉えることもできると思うのです。なんとも〝あなた思い”の病気ですよね。

 

ですので「うつ病=ツラいから厄介者→追い払う」ではなく、この〝あなた思い”の病気をきっかけに、自分にとっての幸せってなんだろう?という問いかけを自分に投げかけ、その答えを見つけていっていただけたらと思っています。心も体もそれを見つけてくれたら喜ぶと思います。

 

 【症状】

うつ病の症状には大きく分けて<身体症状>と<精神症状>があります。

他によくみられる”状態”というのも挙げておきますね。

 

以下の全ての症状が一度に出るわけではありません。でも、どれかが当てはまるようでしたら気を付けてあげてください。

 

<身体症状>

◆身体がだるい・重い

◆肩こりや全身の筋肉の硬直や痛みがある

◆頭痛

◆食欲に問題がある(食欲減退・過食)

◆睡眠の問題がある

(不眠・過眠・途中または早朝に起きてしまう・悪夢・朝起きられない)

◆性欲がなくなる

◆勝手に涙が出てきてしまう

◆目の奥が重い・目を開けているのがしんどい

◆のどが詰まるような感覚がある

◆光がまぶしく感じる・電気をつけてるとツラい

◆テレビやパソコン、スマートフォンなど見てるのがツラい

◆今まで普通に聞こえていた音をうるさいと感じる

◆体重減少

 

<精神症状>

◆やる気・意欲が出ない

◆記憶力が低下している

◆集中力が低下している

◆思考力が低下している(考えがまとまらない・ぐるぐるしてしまう)

◆不安感や恐怖感がある

◆罪悪感に苛まれる

◆消えたいまたは死にたい気持ちが出てきてしまう

◆お金がなくなるという過剰な不安感がある

◆楽しいという感覚がない

 

<その他よく起きること>

◆家事が進まない

◆勉強や仕事のパフォーマンスが落ちている

◆勉強や仕事でミスが増えた

◆お風呂に入るのがしんどい

◆お化粧や身支度が億劫

◆出かけるのが大変

◆人に会いたくない

◆おしゃれや身だしなみに気を遣えなくなる

◆メールやSNSの返事ができない・したくない

◆文字を読むのがつらい

◆文字をうまく書けない

 

多くの場合、頭痛や肩こり、睡眠の質が変わってくることからはじまり、上記のような症状早がちょっとずつ増えていきます。できるだけ早くサインに気付き、休養、睡眠を取ることが大切です。

 

重症化してくると希死念慮(きしねんりょ)といって、死にたくなるという症状が出てきてしまうこともあります。これは本当にまずいことになっているということをご本人にも周囲にも知らせるためだろうとも思います。残念なことに、「ツラい」「だるい」だけだと「怠けている」と思われてしまうこともあり、あまり真剣に取り合ってもらえない現状があるのでここまでしないといけないのかもしれません。

 

光や音が苦痛に感じることがあります。脳があまり動けなくなっていて情報の処理能力が落ちているので、処理しなければならない刺激を減らすための行動を促しているのではないかと思います。例えば、眩しければ目を閉じたり部屋を暗くしたりして光を遮断しますし、うるさいと感じたらイヤホンで心地いい音楽を聴いたりして自分にとって負担の少ない方へ移行しますものね。ひどくなってくると音楽も負担になってしまうことがあるのですが…。

 

メールやSNSなど対人関係が伴うものもできなくなります。こういったことをするにはエネルギーが必要ですが、消耗している時はそのエネルギーが足りずできなくなるのだろうと思います。相手にどう思われるかというのが気になる場合も多く、その怖さから、さらに動けなくなることもあります。 

 

 

【トラウマの影響】

トラウマを抱えていると無力感につきまとわれ自分に自信を持つことが難しくなるため、自分の感覚よりも相手が求める答えを見つけようとしたり、その無力感を払拭するため無理をする、地位を得るなどの行動を選択してしまうこともあります。

 

例えば、仕事で評価を上げようと身体が疲れていてもサービス残業をしてしまう、人が嫌がる仕事ばかり一人で引き受ける、いくつも資格を取得しているのにさらに次々と資格取得に挑み続けて終わりがない、人と比較して自分が1番になろうとする(ならなければ自分に価値がないと考えています)自分にしかできない重要な役割を得ようとする、など。

 

こうしたことのくり返しによって本当の自分がないがしろにされ、さらにトラウマを深めて精神を疲弊させていってしまいます。

 

 

【回復の5つのステップ】

うつ病の回復には以下5つのステップを組み入れていきます。

 

①心に溜め込んだ思いやストレスを出しつつしっかり休養をとれるようにサポートする

精神的な疲れはじわじわと蓄積されて体が重くなり、思考もネガティブになりがちで、気力も湧いてきません。少し寝たくらいでは取れないのと、勤勉な国民性もあってか、長く休むことに罪悪感が出てきてしまい、相当休んだようにみえても休まっていないことが多いものです。焦りは禁物ですので、ご本人が安心して休めるよう心理的なサポートと周囲への理解を促します。

 

②体の奥にあるトラウマを力に変える

トラウマが及ぼす影響は考え方や価値観にまで出てきます。自己肯定感にも影響しています。しかしトラウマはきちんとケアすれば逆にその体験の中を生き延びてきたサバイバー(生き残り)なのだと気付き、自分を支える自信になっていきます。

   こちらもご参照ください → トラウマについて

 

③潜在意識の中にあるインナーチャイルドに光をあてます

インナーチャイルドは幼少の家庭環境に問題があった場合、ほぼ確実に潜在意識の中に眠っており、その影響は大きいです。インナーチャイルドについてはこちらをご参照ください → アダルトチルドレン&インナーチャイルド

 

④症状の意味を理解して身体を慈しみ感謝をしていきます

【精神疾患・症状について】でも書かせていただいてますが、症状は体からのSOS。あなたを限界まで支え続けてくれたので、「ありがとう、がんばってくれたね」という気持ちをもって体をいたわっていきましょう。体はがんばってきたことを認めてもらい労をねぎらわれたことで、達成感を得られ次へのエネルギーが湧いてくるものです。自己肯定感はここでも育っていきます。

 

⑤対人関係を含む生活環境が心地よいものになるように実践します

⑤は実生活の中での実践です。①②③④をすすめていくことでスムーズにできるようになっていきます。リアルな対人関係に活かすことで、どこにいっても大丈夫な自分になっていきます。そしてカウンセリングは必要なくなっていきます。

 

 こちらもご参照ください → カウンセリングのすすめ方

 

【夫のうつ病体験記】

iカウンセリング副代表で私の夫でもあります下村博史は、うつ病&うつのお薬と12年間お付き合いしてきました。寛解と再発を繰り返し、会社員でしたので休職と復職を何度も経験しました。その記録をホームページ上に掲載しています。

 

私は患者家族として横にいて、夫が時間をかけて自分と向き合っていく姿を見ておりました。うつを患った方こそが本当のうつの専門家と言えるのではないかと感じています。

 

       → 『夫のうつ病体験記』