うつ病


このページでは心因性のうつ病について症状や原因とともに、私自身がこれまで15年以上うつ病の方と接しお話を伺ってきた経験から、うつ病をどうとらえ、何を大事にしながらアプローチしているかを書かせていただいています。

 

精神疾患はみなそうなのですが、うつ病も心と体からのSOSだと感じています。iカウンセリングでは、病気を通して心と体がご自身に向けて送っている〝声にならない声”に耳を傾けていきます。その〝声”を頼りに、ご自身にとっての本当の幸せを見つけ、あたたかな安心感とゆるぎない自信を感じながら、豊かな人生を歩んでいけるようサポートいたします。

 


症状


 うつ病の症状には大きく分けて<身体症状>と<精神症状>があります。

他によくみられる”状態”というのも挙げておきますね。

 

以下の全ての症状が一度に出るわけではありません。でも、どれかが当てはまるようでしたら気を付けてあげてください。

 

<身体症状>

◆身体がだるい・重い

◆肩こりや全身の筋肉の硬直や痛みがある

◆頭痛

◆食欲に問題がある(食欲減退・過食)

◆睡眠の問題がある

(不眠・過眠・途中または早朝に起きてしまう・悪夢・朝起きられない)

◆性欲がなくなる

◆勝手に涙が出てきてしまう

◆目の奥が重い・目を開けているのがしんどい

◆のどが詰まるような感覚がある

◆光がまぶしく感じる・電気をつけてるとツラい

◆テレビやパソコン、スマートフォンなど見てるのがツラい

◆今まで普通に聞こえていた音をうるさいと感じる

◆体重減少

 

<精神症状>

◆やる気・意欲が出ない

◆記憶力が低下している

◆集中力が低下している

◆思考力が低下している(考えがまとまらない・ぐるぐるしてしまう)

◆不安感や恐怖感がある

◆罪悪感に苛まれる

◆消えたいまたは死にたい気持ちが出てきてしまう

◆お金がなくなるという過剰な不安感がある

◆楽しいという感覚がない

 

<その他よく起きること>

◆家事が進まない

◆勉強や仕事のパフォーマンスが落ちている

◆勉強や仕事でミスが増えた

◆お風呂に入るのがしんどい

◆お化粧や身支度が億劫

◆出かけるのが大変

◆人に会いたくない

◆おしゃれや身だしなみに気を遣えなくなる

◆メールやSNSの返事ができない・したくない

◆文字を読むのがつらい

◆文字をうまく書けない

 

多くの場合、頭痛や肩こり、睡眠の質が変わってくることからはじまり、上記のような症状がちょっとずつ増えていきます。できるだけ早くサインに気付き、休養、睡眠を取ることが大切です。

 

重症化してくると希死念慮(きしねんりょ)といって、死にたくなるという症状が出てきてしまうこともあります。これは本当にまずいことになっているということをご本人にも周囲にも知らせるためだろうとも思います。残念なことに、「ツラい」「だるい」だけだと「怠けている」と思われてしまうこともあり、あまり真剣に取り合ってもらえない現状があるのでここまでしないといけないのかもしれません。

 

光や音が苦痛に感じることがあります。脳があまり動けなくなっていて情報の処理能力が落ちているので、処理しなければならない刺激を減らすための行動を促しているのではないかと思います。例えば、眩しければ目を閉じたり部屋を暗くしたりして光を遮断しますし、うるさいと感じたらイヤホンで心地いい音楽を聴いたりして自分にとって負担の少ない方へ移行しますものね。もっとひどくなってくると音楽も負担になってしまうことがあるのですが…。

 

メールやSNSなど対人関係が伴うものもできなくなります。こういったことをするにはエネルギーが必要ですが、消耗している時はそのエネルギーが足りずできなくなるのだろうと思います。相手にどう思われるかというのが気になる場合も多く、その怖さから、さらに動けなくなることもあります。 

 


原因


うつ病になる原因として、まず人間関係のストレスが挙げられます。パートナーや親子関係、学校やママ友などの交友関係、ご近所付き合い、上司部下・同僚など仕事上の人間関係、学校や塾など先生と生徒の関係などでのハラスメント(いじめ・嫌がらせ)は強いストレスになります。

 

これらは業務命令とかしつけや教育などといった「正当な理由」の陰に隠れている場合もあるので、されている側は「できない自分が悪いんだ」と思い込まされ、ハラスメントを受けていることに気付いていないことも多いです。「お前のために言ってるんだ」というフレーズには要注意です。ハラスメントはトラウマになってしまうことも多いです。

 

また、学校の勉強やお仕事で、量・内容・責任・期待など、立場やキャパシティを超えて課せられていたり、プレッシャーを与えられているような場合も大きなストレスになります。それに追われて睡眠不足になり、脳を休めることができず心身ともに疲労がたまってしまうこともあります。

 

幼少期のトラウマがある方は無意識に無価値感や無力感を持っているため、それを乗り越えようと自らキャパシティを超えていってしまうこともあります。例えば、疲れててもサービス残業をしてしまう、人が嫌がる仕事を引き受ける、いくつもの資格取得に挑み続けて終わりがない、1番になろうとする(そうでなければ自分に価値がないと考えてしまう)重要な役割を得ようとする、など。

 

これらのことはほとんど自分のペースや都合、コンディションよりも他人の基準や評価が優先されています。個人の尊厳が無視されているともいえるでしょう。この個人の尊厳が踏みにじられた時に、私たちは精神に多大なダメージを受け、うつ病になりやすくなるのです。

 

ここからは原因というよりこの病気になる意味と言った方がいいかもしれませんが、iカウンセリング独自の視点を書かせていただきます。このページのはじめでもお伝えしましたが、うつ病も体からのSOSであり、自分の体を守ろうとして起きているのだと考えます。

 

うつ病は『脳が省エネモードに切り替わる』という状態で、やる気がなくなるのも動けなくなるのも字が読めなくなるのも、最小限のエネルギーしか使えないようにして、これ以上負荷を与えないようにして自分の体を守っているのでしょう。そして以下の3つを行動に移す機会を作っています。

 

 

 

➀現実的にしっかり休まなくてはいけないのだということ

②なぜそこまで無理をしているのかその理由を見つけること

③この先の自分の人生を自分の意思で生きていけるようにシフトチェンジすること

 

今の状況から自分を守り、この先の人生を幸せにしよう!と呼び掛けているのだと思います。

 


FAPを使った複合的なアプローチ


【回復の5つのステップ】

うつ病の回復には以下5つのステップを組み入れていきます。

 

①心に溜め込んだ思いやストレスを出しつつしっかり休養をとれるようにサポートする

継続的な負荷や我慢などによって、精神的な疲れはじわじわと蓄積されて体が重くなり、思考もネガティブになりがちで、気力も湧いてきません。少し寝たくらいでは取れないのと、勤勉な国民性もあってか、長く休むことに罪悪感が出てきてしまい、相当休んだようにみえても休まっていないことが多いものです。焦りは禁物ですので、ご本人が安心して休めるよう心理的なサポートと周囲への理解を促します。

溜まってしまったストレスはFAP療法も使って軽減していきます

FAP療法について

 

②体の奥にあるトラウマを力に変える

トラウマが及ぼす影響は考え方や価値観にまで出てきます。自己肯定感にも影響しています。しかしトラウマはきちんとケアすれば逆にその体験の中を生き延びてきたサバイバー(生き残り)なのだと気付き、自分を支える自信になっていきます。トラウマケアにもFAP療法を使います。

トラウマについて

 

③潜在意識の中にあるインナーチャイルドに光をあてます

インナーチャイルドは幼少の家庭環境に問題があった場合、ほぼ確実に潜在意識の中に眠っており、その影響は大きいです。インナーチャイルドについてはこちらをご参照ください

アダルトチルドレン&インナーチャイルド

 

④症状の意味を理解して身体を慈しみ感謝をしていきます

このページのはじめでも書かせていただいてますが、症状は体からのSOS。あなたを限界まで支え続けてくれた体に対し、「ありがとう、がんばってくれたね」という気持ちでいたわっていきましょう。体はがんばってきたことを認めてもらい労をねぎらわれたことで、達成感を得られ次へのエネルギーが湧いてくるものです。自己肯定感はここでも育っていきます。

 

⑤対人関係を含む生活環境が心地よいものになるように実践します

⑤は実生活の中での実践です。①②③④をすすめていくことでスムーズにできるようになっていきます。リアルな対人関係に活かすことで、どこにいっても大丈夫な自分になっていきます。そしてカウンセリングは必要なくなっていきます。

 

こちらもご参照ください

カウンセリングのすすめ方

 


【夫のうつ病体験記

私のだんなさん、下村博史は、うつ病&うつのお薬と12年間お付き合いしてきました。寛解と再発を繰り返し、会社員でしたので休職と復職を何度も経験しました。その記録をホームページ上に掲載しています。

 

私は患者家族として横にいて、夫が時間をかけて自分と向き合っていく姿を見てきました。うつになる人というか、ちゃんとうつになれる人というのはすごいなと感じてきましたし、葛藤しながら自分の中で折り合いをつけたり、逆に守るべきところは守れるような強さを身につけたり、母親から入れられたネガティブな自分像を壊していったり…。

 

話が飛んでしまっている部分もあるかと思いますが、本人が振り返りながら徒然なるままに書いていますので温かい目でお読みくださるとありがたいです。

 ↓

『夫のうつ病体験記』