FAP療法について~トラウマ療法~

FAP療法は株式会社インサイトカウンセリング大嶋信頼氏らによって発見開発された新しいトラウマ療法です。この療法では身体感覚レベルでの深い共感によってトラウマ(心の傷)を癒していきます。

 

傷が癒えてくると、フラッシュバック等の激しい症状から慢性的な生きづらさを改善します。自己肯定感(自分に自信をもつこと)が取り戻され、“自分はダメな存在だ”という認識が少しづつ変わっていきます。人への恐怖感が減り、信頼感が戻り、コミュニケーションが楽になっていきます。ストレスに対して適切に反応し、人の顔色を気にすることなく自己主張が出来るようになります。

 

麻痺していた感覚がつながるという効能もあるので、自分が何をしたいのかを感じられるようになり自分の意思で自分の人生の選択をすることが出来るようになっていきます。

 

   ◆トラウマについては→『トラウマとは』を参照

 

 

【FAPのメカニズムについて】

 

FAPは科学的なメカニズムについては完全解明には至っていない療法ですが、臨床場面での効果の高さに裏打ちされ発展しています。わかっていることは、東洋医学にある経絡と、ミラーニューロンという脳の部位を使っているということです。

 

ミラーニューロンというのはイタリアの神経生理学者リゾラッティらによって発見された脳の神経細胞です。別名真似っ子脳とも言われています。<ミラー=鏡>と名前がついている通り、別の人に起きた出来事を自分のことの様に反応したり、相手の気持ちに共感したりするはたらきがあります。

 

映画を観ている時に主人公と同じ体験をしているような感覚になったり、泣いている人を見てもらい泣きしてしまうのはこの神経細胞の働きによるものです。

 

FAPではこのミラーニューロンを使って相手の身体感覚を受け取っています。鏡の様に相手の感覚を治療者の身体に再現して共有します。(とは言っても考えていることがわかるわけではありません。例えば悲しみなら悲しい気持ちが胸の奥からぐーっと込み上げてくる、といった感じです)

 

そして再現するためのアンテナの役割をしてくれるのが経絡です。経絡というのは東洋医学の考え方でエネルギーの通り道とされ、体中を巡っています。病気に抵抗する力である正気(せいき)と病気に導いてしまう邪気(じゃき)もここを通るとされています。この正気と邪気の力関係で正気が勝っているときは病気になりにくいのですが、邪気が勝ってしまうと内臓にまで悪影響が出てきてしまいます。ストレスが高いときはこの邪気の力が大きくなっている時だと言えるでしょう。

 

この経絡上にツボがあります。精神科医である神田橋條冶先生の精神科講義という本に、ツボと経絡の話が載っているのですが、先生の話によると、ツボと経絡というものは治療して欲しい時だけ浮き上がってきてアピールをする、というのです。そしてそれは中国の古典にも載っていることなのだそうです。何より先生の臨床場面でそれが証明されています。FAPで受け取る反応はおそらくそのアピールされている経絡とツボからのメッセージだと思います。

 

鍼灸や指圧は悪いところとつながっているツボを刺激して治療していきます。神田橋先生もそこを刺激してやれば何らかの治療効果がある、と述べられています。興味深いのは、鍼灸の様に直接触れなくてもそこに「気の鍼」というイメージ上の鍼を打つことで治療効果が得られた、という記述です。

 

FAPをやっているとなんとなくこの感覚がわかります。手(直接触れるマッサージ)や道具(鍼灸など)を使うのではなく、ミラーニューロンを使ってここにアプローチしているので似ているのでしょう。身体感覚での共感を続けていくと、あるところでいやな感覚はスッと無くなっていきます。そしておそらくこの時に、脳にインプットされている条件付けの解除も起こるのだろうと思います。

 

経絡の流れを悪くしているものを取り除けば、エネルギーが正常に流れ出し、自然治癒力を上げるとされています。FAPにもそういった効果があると、使っていて実感しています。

 

  ◆FAPの効果~なぜFAPを使うのか~についてはこちら

  ◆FAP体験談はこちら

 

         FAP療法の治療イメージも動画に入れました。

         どうぞご覧ください。